鳳凰三山 地蔵岳(2764m)、赤抜沢ノ頭(2750m)、観音岳(2840m)、薬師岳(2780m) 2013年8月31日  カウント:画像読み出し不能

所要時間  4:44 中道登山口−−5:29 廃林道−−7:11 御座石−−8:05 薬師岳−−8:27 観音岳(休憩) 9:00−−9:12 鳳凰小屋分岐−−9:44 赤抜沢ノ頭−−9:56 地蔵岳(休憩) 10:42−−11:11 鳳凰小屋−−11:37 五色ノ滝−−11:55 白糸ノ滝−−南12:28 精進ヶ滝−−13:07 ドンドコ沢(水浴び) 13:16−−13:39 中道登山口

場所山梨県韮崎市/南アルプス市/北杜市
年月日2013年8月31日 日帰り
天候晴時々曇
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場中道登山口付近のスペースに駐車
登山道の有無ドンドコ沢渡渉以外は登山道あり
籔の有無無し
危険個所の有無オベリスクに登らなければ無し
山頂の展望どの山頂も大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
無し
コメント天気が期待できないのでトレーニングがてらに中道登山口から薬師岳を目指したが、予定外の好天だったので鳳凰三山縦走に切り替えた。稜線は強風でガスっていると予想したが甲府側はガスが上がっていたが西側は晴れ、西寄りの強風は時々だけだった。下山はドンドコ沢経由。中道登山口〜ドンドコ沢登山道は正式な道はないが籔無し。沢の水量は少なく石を飛んで渡渉可能。対岸に渡ってからは林道歩き


ルート図。クリックで拡大

まだ暗い時刻に出発。他に車は無し 中道ルート登山口
植林を登る カラマツ帯
廃林道を横断 少し刈り払ったらしい(ここだけだった)
陽の当たる斜面に入る 予想外に稜線は晴れ!
標高1960m付近の肩 標高1960m付近の標識
2050mを越えるとシラビソ帯 石楠花登場
樹林の隙間から見た辻山 標高2640m肩
どこにいくか不明の道 森林限界直下
薬師岳直下で森林限界突破 薬師岳山頂
薬師岳から見た南〜西〜北の展望(クリックで拡大)
薬師岳から見た白根御池小屋 薬師岳を振り返る
タカネビランジ 観音岳
観音岳直下 観音岳山頂標識
観音岳山頂 観音岳から見た富士山
観音岳から見た白根三山。雲の中 観音岳から見た薬師岳
観音岳から見た南〜西〜北の展望(クリックで拡大)
観音岳から見た白根南嶺〜南ア南部(クリックで拡大)
地蔵岳に向かう 僅かに紅葉が始まる
鳳凰小屋分岐手前から見た赤抜沢ノ頭 鳳凰小屋分岐
鳳凰小屋分岐 ホウオウシャジンらしい
これでも唐松 肩の小屋が見えた
2630鞍部より登り返し 唐松の松ぼっくり
観音岳を振り返る もうすぐ赤抜沢ノ頭
赤抜沢ノ頭から見た高嶺
赤抜沢ノ頭 赤抜沢ノ頭から見た白根三山。これが一番雲が少なかった
地蔵岳へ 岩場を登る

オベリスク基部への入口 今の残置ロープは短い
オベリスク基部から見た西側の展望
オベリスク基部から見た八ヶ岳。雲の中 オベリスク基部から見た賽ノ河原
オベリスクを登る登山者その1 オベリスクを登る登山者その2
オベリスク基部は賑わっていた 賽ノ河原
下山開始 地蔵岳を振り返る
鳳凰小屋。まだ登山者は少ない テント場のテントは皆無
ドンドコ沢に沿って下る シラビソ樹林が続く

五色ノ滝 最上流の沢(水場)
白糸ノ滝 岩屋

南精進ヶ滝 沢から離れてトラバースが続く
この標識が登場すると林道への乗り移りは近い ここでドンドコ沢へ下る
この堰堤上流側で渡渉する 稜線は雲の中(雲の上かも)
ドンドコ沢登山道方向を振り返る ここを渡渉。簡単に渡れる
対岸の護岸(1.5m高)を登るのが厄介 護岸を上がると林道
林道ゲート 青木鉱泉への林道と合流
駐車スペース


 今週末も天気が悪い。西方面に台風が居座り北には前線が停滞して南西の湿った風が吹き込んで稜線は強風とガスの可能性が高い気圧配置。おまけに天気がどうにか持ちそうなのは1日だけ。こんな場合の行き先候補は八ヶ岳か鳳凰三山だが、独立峰に近い八ヶ岳の方がガスがかかり易いと予想できる。鳳凰三山は西側に白根三山があり、ここで雲が湧いて鳳凰三山にはやや乾いた空気がぶち当たるので、ガスらないとは限らないが可能性は他より低くなると判断した。ただし、両者を比較した場合の確率の問題であり、どちらにしてもガスる方の確率は高いだろう。今回は最短距離で登れる中道コースで上がり、ガスっていたら薬師岳往復で下山、そうでなければ鳳凰三山を縦走してドンドコ沢から下ることにした。よって今回は必要な水は全部担ぐことになる。

 金曜夜の中道登山口には車は皆無。まだ天気は良くて星空が見えている。明け方になっても車は増えず私だけ。だいぶ日の出が遅くなったのでまだ暗い時刻に出発。何度も歩いているので暗くても問題なし。最初から急な登りでシラビソの植林帯を上がり、そのうちにカラマツに切り替わると廃林道は近い。標高約1600mで廃林道を横断、登山道には笹が目立つようになるが、一部のみ刈り払ったように笹が散乱していた。その先も刈られたかと思いきや、残念ながら以前のままで足に触れる笹は健在だ。

 標高1950m付近の肩を通過、間もなくシラビソ樹林に変わり、やがて笹も姿を消す。御座石を通過し、さらに高度を上げて石楠花が混じりだすと薬師岳は近い。2640m肩付近の樹林の隙間からやや低い位置に辻山が見えた。この先で左(南)に分岐する踏跡があり、少し上がってみると道端に伐採された木があったりして整備されている様子。どこに出るのか次の機会にでも確認してみるか。予想では薬師小屋辺り。

 立ったハイマツが混じれば薬師岳山頂直下。僅かな距離でハイマツが終わっていきなり森林限界を突破、稜線にはガスはかかっておらず雲は多いものの青空も見えている予想外の天気。西寄りの風も思ったほど強くない。西の白根三山は稜線は雲の中。これは予想通り。ここまで登山道で会った登山者は皆無だった。こんなことは珍しい。薬師岳の山頂標識が立つピークには残置ザックが見えるが登山者の姿が見当たらなかった。稜線に出るまでは生暖かい空気だったが、稜線に出て風が当たるようになると急に涼しい空気に変わった。

 地形図上の薬師岳山頂を踏んでから観音岳へ。観音岳も雲の下で晴れている。縦走路には本日初めての登山者の姿を発見、観音岳から薬師岳に向かってくる人が2,3人。時刻からして鳳凰小屋で宿泊した人に違いない。強風で苦労すると予想していた稜線上はほとんど穏やかで、たま〜に強風が吹く程度で通常時は火照った体を冷やすのに適度な風だった。高山植物はほとんど終わりで、花弁が風で?傷んだタカネビランジがほとんどだった。

 薬師岳から観音岳までは大した時間がかからず到着。まだ早い時刻なので山頂は無人。その後はポツリポツリとやってくる程度。大岩の陰で本日最初の休憩をとり昼飯。白根三山の稜線はずっとガスがかかったままだったが、徐々に雲の高さは高くなってきたようだ。笊ヶ岳や大無間山は完全に晴れのエリア内。甲府盆地は雲海の下。富士山はてっぺんに僅かに笠雲がかかっている程度。富士山は明日で夏山シーズン終了で静かになろう。西側や北側は背の高い雲に覆われて北アや八ヶ岳は見えなかった。甲斐駒も完全に雲の中。

 休憩終了後、地蔵岳方面はガスが出ているがまだ天気は大丈夫と判断、帰りはドンドコ沢から下ることにして北上。相変わらずすれ違う人は少ない。最初の鞍部が鳳凰小屋への分岐。ここでエアリアマップが宙に舞っているのを発見、風に巻き上げられて稜線に出てそのまま彼方まで飛ばされてしまうと思ったら、稜線の東側(風下側)は風が渦を巻いているようで今度は地面に舞い降りてきて回収成功。鞍部にはデポされた荷物があり衣類が風で飛ばされないように石が置かれていたが、この地図もその仲間だろうか? ここで荷物をデポするということは、常識的に考えれば観音岳を往復するのは考えにくく地蔵岳往復と考えるのが自然だ。だったらこれからすれ違う空身の人に聞けば持ち主が判明するだろう。

 偽ピークを越えて次の鞍部に下り赤抜沢ノ頭へ登り返し。ピークでは2人の登山者が休憩。地蔵岳は甲府盆地側から吹き上がってくるガスに覆われたり晴れたりして姿を出したり隠したり。でも上空は晴れているので雨の心配はなし。地蔵岳南側の小型地蔵が林立する鞍部を通過、鞍部にはいくつかザックが転がっていて持ち主はオベリスクへと向かっている。私は休憩時の防寒を考えてザックを背負ったまま岩場を登る。毎度のことなのだが今回もオベリスク基部までとし基部で休憩。この日は少なくとも2名がオベリスク登頂に成功。1名は鳳凰小屋分岐鞍部に荷物をデポした主で、鞍部で拾ったエアリアマップはこの人のものだった。地図はデポしたわけではなくデポ作業中に飛ばされたようだ。持ち主が判明してよかった。この人、幕営装備で当初は黒戸尾根を上がって早川尾根に入り早川尾根小屋で幕営し、翌日に御座石鉱泉へ下るという初日の行程が超人的な計画だったのだが、天候や初日の累積標高差等を考慮して鳳凰三山縦走に縮小したそうな。沢もやるようで、これくらいの人でないとオベリスクを登るのは大きなリスクが伴うだろう。

 しばし休憩して下山開始。足場の悪い白い砂地ではこれから地蔵岳に登る人と次々とすれ違う。たぶん日帰りだろう、かなり疲れた様子の人も。樹林帯に入ると登山者の姿は消えてまだ静かな鳳凰小屋へ。テント場のテントはまだ皆無だが今日はどれくらい埋まるか。天気予報の影響か、今日は土曜日にしては登山者が少ないように思える。

 枯れた沢沿いの平坦部が終わって急斜面の下りにかかると登ってくる人よりも下りの人の姿が多くなる。今回はあとは下るだけなのでせっかくだからと滝巡り。五色ノ滝、白糸の滝、南精進ヶ滝とも見やすい場所まで道が延びている。どれも落差があってなかなか見ごたえがある。

 ドンドコ沢登山道はいくつか支流を横切るので水の補給や水浴びが可能。標高が落ちて気温が高くなったし西風が遮られる東斜面を下っているので風が弱く汗が噴き出すので頻繁に濡れタオルで汗を拭ってタオルがすぐ汗臭くなるなるので沢の存在は助かった。頻繁にタオルを洗った。

 しばらくはドンドコ沢から離れて左岸側を歩くが、やがて右手に斜面を護岸で補強されたドンドコ沢が接近、ここで沢に下って対岸の林道に乗り移れば中道登山口の最短コース。沢まで枯れた小さな沢(土石流跡?)を下り、整地された川辺を僅かに上流方向に上って砂防ダム上流側に出て、適当な場所で渡渉。これまで見てきた滝の水量からすると渡渉できるんかいな!と心配だったが、この付近はかなりの水量が伏流化してしまっているようで飛び石で簡単に渡れる水量だ。渡り終わって最後の水浴び。

 少し休憩して対岸によじ登るが護岸工事がされてコンクリートの壁。林道面まで高さ1.5mくらいで足がかりが無いと登りはちと苦しい場面(下りは簡単だが)。排水用穴の僅かな凹みに足をかけてどうにかクリアしたが、少し上流側の護岸は凹みがある構造だったので、ここを登った方が正解だった。

 残りは林道歩き。中道登山口上部の駐車スペースには九州エリアナンバーのミニバンが増えていただけで、夏シーズンの週末にしては少なかった。

 

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